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2008年9月16日 (火)

Breakbot

< 2008. 09. 12 @ Fleche d'Or, Paris (DJ Set) >

長年ライブ道の修行をつきつめているのだが、ときどき「寄り道」をしたい衝動に駆られることがある。

オレの場合、自分が観たいと思い続けていたバンドであれ、偶然でくわしたバンドであれ、それにかかわるすべてを「一期一会」として記憶にとどめ、このブログに書き残すことで各々に「成仏」してもらっている。ライブハウスに行く道すがらや、あるいは結局そのバンドを観ることができなかったとしても、そういう「縁の無さ」までふくめてライブ道の修行だというような受け止めかたをしているので、「実際に観た」という行為の結果だけを目的化していることは無いのである。

ところが、オレには収集癖があって、いまだに切手なども集め続けている絵に描いたようなマニア中年だ。音楽に関しては 7inch 盤収集などにも食指が動かないでもないが、ライブ道を続ける限り他にはあんまり時間やお金もかけたくない。ときどきロンドンはオックスフォード・ストリートのCDショップで売っている、『来店バンドのサイン入り 7inch だが、いまだに売れ残って定価の 1.99 ポンド(400円弱)で売っているもの』などを購入したりするくらいだ。(ちなみに、 Tower Of London とか、Dead 60s とか、そういったうら悲しい陰のあるバンドがほとんどであるが)

そこでライブ道の範囲の中での「寄り道」なのだが、バンドのライブをおなじ観にいくにしても、なにかテーマを持って完全収集、すなわちそのテーマにかかわるバンドすべての姿を観ようというのはどうだろうか、とときどき考えたりするのである。たとえて言うと、山手線の各駅で降りて、それぞれの駅の記念スタンプを押し集めてまわるようなものである。

いちばん判りやすいのは、何かのオムニバスアルバムを1枚取り上げて、そこに収録されているバンドのライブをとりあえずすべて観る、まずはそのこと自体に目的を置いてみる、というものだ。最初に試みようと思ったのは「Kitsune」のコンピレーションアルバムであったが、とあるバンドのライブがとてつもなくつまらなかったために、あっという間にあきらめた。やはり、ああいうプロデューサーものは、ライブではきつかったりするので、あまり楽しくない。

そこで現在自らのサイドテーマとして取り組んでいるのが「Moshi Moshi Singles」という、UKの「もしもしレコード」が出している同レーベル所属バンドのコンピレーションCDアルバム収録バンドの『完集』、すなわち「全バンドのライブ制覇」である。www.myspace.com/moshimoshisinglesclub  www.moshimoshimusic.com

Moshimoshi_b_2

このアルバムは、「Moshi Moshi Singles Club : The A Side」として市販されており、Amazon でも買える。そもそもこの存在そ知ったのは、同じシングルから B サイドの曲ばかりを集めた「Moshi Moshi Singles Club : The B Side」という、ジャケットが同じCDが、定期購読している Artrocker マガジンの「オマケ」としてくっついていたのを聴いてみたのが発端だ。「オマケ」が気に入ったので、「A面」の方もお金を出して買ったのである。

以前にも紹介したことがあるこの Moshi Moshi Records だが、フォーク系からアートパンク、そしてエレクトロ系までと幅広いジャンルのミュージシャンの作品をリリースしている。ところがそのどれもが、なかなか放っておけない、気になるバンドが多いのである。普段聴かないジャンルの音楽であったとしても、そのセンスを信頼できると思わせる力がある。そういうところから出されたコンピレーションなので、かなり愛聴盤になっているのである。AサイドとBサイド、2枚両方聴いてみるとむしろ「B面」の方が良い楽曲ではないか、と思わせるバンドもいくつかあり、そういう意味でも侮りがたい。

当然すでに姿を観たことのあるバンドも少しはあったので、これをベースにしながら「全バンド制覇」にチャレンジしようと思いたった。コレならどうやら楽しめそうだ。レーベル自体が「もしもしナイト」と称して、ロンドン以外、すなわちパリやらブライトンの The Great Escape でイベントを組んでいるので、バンドに出会える機会も多そうだ。

過去に観たことのある Kate Nash などは別として、Friendly Fires や、Late of the Pierそして、 Wave PicturesSlow Club、Elle S'appelle などのステージを観たので、次は Matt and Kim や Pacific! のライブに行きたい!と彼らのライブスケジュール表に目をやったりしているのが現状である。

ところが。そうはいうものの、バンドの国籍もさまざまで、自分の都合とバンドのスケジュールなど、なかなかうまく合致することばかりとは限らない。ライブのお知らせがしばらく出てこないバンドもある。このままではもしかしたら「完集」前に、そのうちのあるバンドが解散してしまったりする恐れだってあるだろう。そう思うと、少しだけだが気がせいている自分の姿があった。自分の楽しみのために始めた「寄り道」ではあるのだが、普段のライブ道と違って「観にいくこと自体」が結果的には最終目標になってしまっているため、目的優先でとりあえず「鑑賞済み」バンドの数を増やしてしまおう、という邪(よこしま)な考えが、ココロに芽生え始めるのに気がついたのであった。

エレクトロ系のヒトタチなので、「ライブ」ではなくて「DJセット」でも観たことは観たことになるのではないか、と自分で勝手な理屈を考えて、「Moshi Moshi Singles Club」に収録されている Breakbot を観にいってしまおうと考えたのは先週のことだった。基本的に「クラブ」アワーになったイベント会場には全く興味が無いにもかかわらず、である。www.myspace.com/dothefunkybot  ただ、ここで観ておけば、「1バンド稼げる」と、思いついたのであった。

しかし、しばし深く自問し、結局出かけるのをあきらめた。

深夜のクラブに出かけるのは体力的にキツイと考えたこともあるが、やはり Breakbot はナマでライブを観ておくべきだ、と考え直したからだ。特に「B-Side」アルバムに収録の彼らのの曲は気に入って、繰り返し聴いている。堕落のこころが芽生えて悪事に手を染めかけたが、すんでのところでぎりぎり思いとどまった感覚に近い。はっきりって、このブログを読んでも、「いったい何を言っておるのだ、コイツは?」と言うカンジかとはおもいますが、そういう葛藤も人生の中にはあったりする、という話である。 Breatbot はけっこう真剣にライブを観たいバンドだと再認識して思いなおしたが、なかにはまだギリギリ境界線に乗っているようなバンドもあったりして、今後くじけそうなことがあったら、つまり安易なほうに流れていきそうになったら、今日のエントリーを自分で読み返したいとおもう。

まあ、「寄り道」なのに自分を苦しめてどうする、という話もあるが、オレは山手線のスタンプを一駅集めたら、途中でやめられなくなってしまうタイプの人間なのである。

Breakbot Breakbot。このキャラもすてきだ。このように思い直してみると意外と道は開けるもので、新たにアップされた MySpace のスケジュールによれば、年内に何度かパリでライブがある模様。ちなみにコイツはパリジャンである。あらためてトライしたみたい。

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