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2008年9月 3日 (水)

Friendly Fires その2

< 2008. 06. 29 @ Glastonbury Festival '08, John Peel Stage >

< 2008. 08. 22 @ Reading Festival '08, Festival Republic Stage >

ライブステージにおける「反則技」というのがあって、「それをやっちゃあ、盛り上がるにきまってんだろう」という荒業をかけることである。バンドメンバー以外の他力を頼んで観客を喜ばせようとするから「反則」なのだが、それを反則とわかっていながらオーディエンスみずから歓喜の渦に落ちていくのはプロレスと同じである。

この「ステージ反則技」のなかでも頂点に位置するのは『サンバ・ダンサー』以外に無い、というのは大昔 Basement Jaxx のライブで経験して以来、オレの持論になっている。そもそも Basement Jaxx のようなダンス系の2人ユニットでは Carling Academy Brixton のような大きなステージで間を持たせるのは最初から厳しい。必然的に曲ごとにゲストボーカリストが現れるわけだが、それとて天下の有名サプライズ・ゲストが出てくるわけでもなく、ステージ終盤に向かって中だるみとなってくる。とそこへ、準備万端お約束の反則技、本場のブラジリアン・サンバ・ダンサーズの登場だ!観客は一気に熱狂状態へ、そしてオレ自身もなんだかワケがわからないまま「うおおおおっ!」と絶叫の徒と化す。ダンサーズと一緒にステージ上で踊り狂うメンバーの目も完全にイってしまっているようであった。

帰りの道すがら、果たして今日のライブは本当にイイものだったのか?と我に返る瞬間が来るのだが、あの羽ふりふりのダンサーが出てきて大騒ぎになったのだから、まあよしとしよう、となるわけである。サンバ・ダンサーズというのはかくも人心をかく乱する大いなる反則技なのであった。

さて、しばらく前パリでステージを観て、楽曲のみならずそのライブパフォーマンスも大いに楽しませてもらった Friendly Fires であるが、ことし6月のグラストンベリー・フェスティバル ('08) にも登場するというので楽しみにしていた。当日、John Peel ステージの客の入りはまずまずではあったが、以前観たときと比べると、正直に言ってやや精彩を欠いたライブであったと思う。どうしたんだろうなあ。体調悪かったのかなあ、などとブツブツ言いながら、次のバンドを観るために別なステージへ足早に向かったことを覚えている。

それから2ヵ月後の先月、今度は レディング・フェスティバル ('08) の方にも出るようだったので、若干の不安を抱きながらも彼らが登場する Festival Republic ステージで演奏開始を待っていた。フロントマンの Ed は、ステージに上がるなりテンションが相当高い。今日は何か違うぞ!彼の自由奔放(かつ、お尻を後ろに突き出すよう)なダンスはオレたち観客を大いに盛り上げてくれる。演奏も後半に差しかかり、ヒットシングルの [Paris] で ステージもオーディエンスも興奮の坩堝(るつぼ)だ。

ところが予想に反してこの [Paris] が最後の曲ではない。もう一曲あるようだ、と思うが早いかステージ上には手にラテン打楽器を携えた集団が大挙して登壇した。「もしやっ!」と思った瞬間、羽の色も鮮やかなサンバ・ダンサーズたちの登場である。コレで観客はダメ押しの大絶叫だ。反則技の必要ないところに、あえてたたみかけるような「必殺」裏ワザである。

タイガーマスクに出てくる「頭の上に大きな鉄球をのせた怪人レスラー」から反則頭突きを食らったような衝撃を受けながらも、何が楽しいのかよく判らないがサンバダンスの調べに身をゆだね他の観客同様に踊り狂った。うすれゆく意識の中で目に入ってきたのだが、ステージ上の Ed もすっかりいい壊れかたで踊っておられた。

サンバ・ダンサーズというものは、それを観た観客だけではなく、「それがあとから出てくるぞ」と知っているメンバーをも最初から高揚させてしまう効果があるものだということがわかったのが、今回の収穫である。

Reading_2008_040

@ Festival Republic Stage (Reading '08)

まだ普通に尻ふり踊りをしながら唄っているところ。

Reading_2008_043

同じく、サンバ・ダンサーズがでてきてなんだかよくわからなくなったステージ。

なお、自分ではうまく撮れなかったので、「サンバダンサーズ+わけのわからなくなってしまった Ed 氏」というテーマの写真を Flickr から探してきたので貼りつけておきます↓

Ff2

● Friendly Fires その1

● Friendly Fires その3

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