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2008年11月 1日 (土)

Shitdisco

< 2006. 08. 27 @ Dance Stage, Readiing Festival '06 >

< 2006. 10. 13 @ Koko, Camde, London ( Club NME on Tour) >

さて、世界同時金融危機のまっただなかではあるが、イギリスではTVのトップニュース、あるいは新聞の各紙一面は共に連日コメディアンのラッセル・ブランドジョナサン・ロスが占領しているというお気楽ぶりである。

2人が出演した「BBCラジオ2」で、この連中は同じ番組に電話で参加する予定のとある老年俳優の自宅に、何回にも渡って下品な留守電を残し、それを番組で放送した。件(くだん)の俳優や視聴者が怒って問題化し、BBCそして政治家を巻き込んでの大騒ぎになっている。BBCは局として、なんで途中でこの狼藉を止めなかったのか、と。

BBCの責任者はとばされ、ラッセルは降板、そして本日ジョナサン・ロスにも3ヶ月の謹慎が言い渡されたのだが、放送コードの問題やBBCのあり方自体の問題にも発展し、しばらく騒ぎは収まりそうにもない。

イギリスにいればこの2人を目にしない日はない、というくらいの人気者ではあるのだが、超大物のジョナサンに比べれば、最近ハリウッドに進出したとは言うものの、ラッセルのほうはここ数年で人気が急上昇してきた新参者だ。オレにとってのコイツは、昔からTVですぐパンツを下ろしたりする、「尻だし芸人」のポジションから変わっていない。成り上がってきたが、調子にのりすぎてコケた。

事件の詳細を書くと『ライブ道』の格調をいちじるしく下げる恐れがあるのでここでは省くが、要は趣味の悪い「下ネタ」系と「暴露」系である。ラッセル・ブランドならやりかねないネタではあるが、これを日本でやっても間違いなく怒られるだろう。

日本のように「ホントは誰も気にしていない」のに局側であらかじめなんでもかんでも自主規制してしまったり、あるいは視聴者ひとりの抗議で大騒ぎしたりするのもいかがなものかとは思うのだが、オレにとって新鮮だったのは、イギリスでは「何でもアリ」かと思っていたら、やっぱりダメなものはみんなから非難される、という当たり前のことだった。そして、いったんそうなったときには大騒ぎになってしまうというのも面白かった。日本では、怒られたり干されたりはするだろうが、首相まででてくる大事件にはならないだろう。

さて、「ニュー・レイブ」という言葉がようやく世間に出回ってきたころ、Klaxons などとつるんでシーンを引っ張っていたバンドに Shitdisco という連中がいた。www.myspace.com/shitdisco  世間がDIY Disco 一辺倒になる前から活躍していた先駆者と呼んでいいだろう。切羽詰った曲調が、なかなか嫌いではなかった。もちろんいまでも活動はしているわけだし、DJ としてのキャリアはどんどん磨かれていたりするようだが、バンドとしてはいつのまにかなんとなく地味に埋もれてしまった印象は避けられない。

NMEが主催する「ニューレイブ」ツアーで Klaxons Data Rock などと混じって出演しており、そのとき彼らの姿を見るのは2回目だったが、やはりたしかにちょっと地味な演奏であった。そのステージで出演バンドを紹介するMC役の芸人さんがラッセル・ブランドだったのだが、これまた地味な「営業」ではあった。おれはせっかくだから観客にむかって「尻」くらいは出すのではないかと思ったが、形ばかりのバンド紹介をするそっけないものだった。この手のイベントで芸人さんが出てくるのも珍しかったが(まあ、VJはやってましたが)、NMEが「ニュー・レイブ」ブームを一発かまそう、とちょっとだけ奮発したのかも知れない。むかし会社の後輩の結婚パーティで「大川興行」(大川総裁等の著名芸人無し)を呼んでいたが、まあそんな感じか。

ラッセルにはおごりを捨ててこういった基本的「営業」で客を沸かせることを目指して出直してもらいたいものだが、マーキュリー受賞の Klaxons、天国と地獄のラッセル、そして花のない Shitdisco とそれぞれの歩む道はこの2年で大きく異なってしまった。 ニュー・レイブという言葉も死語になったかと思うと、感慨深い初冬の頃である。

Shitdisco

Shitdisco & Data Rock   Flickr より。

ところで、Data Rock って「ニュー・レイブ」だったのか?というネタのほうが今となって考えると面白い。

●コメントバックできないので、追記します。

コメントありがとうございます。そうですね、Friday Night 出演も一時休止です。ただ、年間出演契約料は変わらないため、タブロイド紙の見出しは『休んでる間も、一日12,000ポンドもらうのかよ!?』と、いささかバッシングぎみ。もっとも、ラッセルに対しては、いまさらあんなやつを責めても始まらん、と黙殺されはじめてます。BBCの現場のディレクターも若かったみたいだし、そりゃジョナサン・ロスがトチ狂っても仕切りきれんわな、と。で、やはり重鎮ジョナサン・ロス、しっかりしなきゃならないお前が何やってんだ、というのが世間の論調です。「被害者」のじいさんも、そう言ってました。

ところで、Shitdisco。「アジア系君」脱退は知りませんでした。鴻上尚史に似てる彼ですよね。

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コメント

お邪魔します。
私もイギリスって何でもアリだと思ってたんですがあのジョナサンロスが謹慎ですか。Friday night見れないんですね。。ラッセルブランドって何が面白いのかさっぱりです。ただのイッっちゃってる人にしか^^

ちなみにShitdiscoはキーボードのアジア系君が脱退してしまったんですよね。OKって曲だけ好きです。

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