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2008年11月11日 (火)

Etienne Jaumet ( Zombie Zombie )

< 2008. 06. 20 @ Flech d'Or, Paris >

Etienne Jaumet といっても誰も知らないと思うが、Zombie Zombie のメンバーのひとりである。もちろん、Zombie Zombie といっても知ってるヒトはほとんどいないだろう。オレも自慢ではないが、今だよく分かってはいない。 www.myspace.com/etiennejaumet   www.myspace.com/therealzombiezombie  そして彼のソロライブを、実は現場にいながらも見逃していたことに今になって気がついたからといって、それほど地団太を踏んでいるわけでもない。

数週間前の NMEの RADAR コーナーで大きく取り上げられていたフレンチ・エレクトロ・ロックの2人組が、この Zombie Zombie である。毎週いくつかのバンドが取り上げられるこの RADAR は、UKをはじめとして新人バンドが HME からお墨付きをもらう「登竜門」といっていいだろう。ここでフィーチャーされるバンドは期待の次世代であり、次の時代の音を出すヒトタチ、ということになるのである。オレも NME が毎週配達されると、まずここに目を通す。とりあえずは MySpace でチェックすることにしているのだ。

この Zombie Zombie。音のほうはなかなか悪くないのだが、積極的にライブを見たいと思うかどうかがこの「ライブ道」の評価基準だ。エレクトロ系の2人組がステージの上で「もぞりもぞり」とうごめいているライブ光景は、まあ踊りに行くなら別だが、そんなに観て楽しいものでもない。しかもこの手の連中はライブの演奏時間が夜遅いのが特徴で、オレのような軟弱なサラリーマンにはちと厳しかったりするのが常である。そんなわけで、この連中も、オレのマイ「観たいものリスト」の上位に名前が挙がってくるわけではない。それゆえ、このユニットの一員である Etienne Jaumet のソロライブといったところで、オレの食指がそんなに動くわけではないのである。

今日彼のことを取り上げたのは、ちょっとうれしいミクロな事実を発見したからである。

このブログに比較的昔から立ち寄ってくれている方でも、たぶんすでに記憶の片隅にもないであろうバンドに Turzi というフランスのサイケ・バンドがいた。今年の2月12日のエントリーで、取り上げたやつらだ。いや、このバンド名で検索してこのブログに訪れてくれた方もそこそこいたので、もしかしたら日本でもそれなりに取り上げられている連中なのかもしれない。強烈なオリジナリティがあるわけではないが、なかなか良質なギターサイケ・サウンドを聴かせてくれるバンドで、オレは気に入った。そんなバンドがフランスにいたので、ちょっとうれしかったのである。

そのときのエントリーでも触れたのだが、このバンドのライブには、MySpace でメンバー写真を見てもそこにはでてこない、不思議な風体のキーボード奏者がいた。オレが「くいだおれ人形」と瞬時に命名したこの頭頂部の薄くなりかけた、そしておなかのぽっこり出たミュージシャンは、そのあまりにも独特で異質な風体のみならず、演奏終了後クラブ・エリアで若いパリジェンヌたちと陽気に語らっており、「こんな見た目のくせに、まるでロック・ミュージシャンみたいなふるまいじゃないか!」と驚いたものである。それほどバンドの中ではビジュアル的に浮いて見えたし、ロック方面のヒトには見えなかったのであった。

それから数ヶ月したある日、オレが Turzi を一緒に見に行った友人と、いきつけのライブハウス Fleche d'Or に足を踏み入れると、その友達が、「あっ!くいだおれっ!」と開口一番に叫んだ。そこでも彼は、テーブル席で、パリジェンヌたちと語らっていたのである。もちろん、一度見たら忘れることのできない強烈な見た目の、このおねえちゃん好き(という表現が正しいかどうかわからないが)の「くいだおれ」が、本日の主人公 Etienne Jaumet 氏である。

最新号の Artrocker 誌が手元に届いた。「パリ」特集という、まるでフィガロ・ジャポンのような企画が今月号の目玉だ。もちろん載っているのは「セレブご用達のスイーツ・ショップ」ではなく、「フレンチ・インディバンドお気に入りの、寂れたデコレーションのライブ・べニュー」だったり、あるいは期待の新人バンドたちだったりする。そのバンドのリストの中にZombie Zombie が入っていたので、あらためて NME の記事を見直してみたのである。で、写真をよく見るとそのうち一人が、実はメガネを代えた「くいだおれ」だったことに気がついたぞ。そうか、あんたやっぱり Turzi の正式メンバーではなかったのね。一度見たら忘れられない、と言っておきながらなんだが、NME の写真は変装写真なので許してほしい。そこからいろいろ調べてみたら、Fleche d'Or で見かけた日は、ソロで出演予定だったらしい。演奏前に、一杯ひっかけて、おねえちゃんもひっかけて(しつこい)いたに違いない。その日オレは出演4バンド中、3バンド目まで見終えたら家路についていたのであった。彼の出番は深夜、4バンド目だったのだ。

最初に書いたとおり、彼のライブを見なかったことについては後悔していない。だが、自分の書いたブログ記事の「追加・訂正」ということで、ここに謹んで、以上「くいだおれ」の顛末を書かせていただいた。もちろん今後彼をどこかで見かけても、いや見かけるに違いないと半ば確信しているのだが、「あっ、エチエンヌさんがいた」とは思わずに、引き続き「くいだおれ、またいやがった」とつぶやくに違いないのだが。

来年のとし明けはUKでも演奏するようだが、彼と同郷ベルサイユ市出身の Air や Phoenix とはまったく異なるビジュアル、すなわちおそらくイギリス人の頭にある「おフランス・ムッシュー」とはまったく違った方向性の外見を含めてどういう評価を受けるのか、すこしだけ気になるのである。

Zombie

彼らの MySpace より。

左側が大阪名物くいだおれ人形。ちなみに右側は、食事を終え「くいだおれ」から出Zombie_nmeてきて人形を愛(め)でるオレ。ウソですけど。

で、これがNMEの記事です。

Kuidaore

で、これが来日時のエチエンヌ・ジョメ氏。Turzi と共演の際は、同じ赤縞でも横ボーダー柄のファッションであった。小憎らしいほどフレンチなセンスのトリコロール・カラーである。

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