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2008年12月17日 (水)

White Lies その2

< 2008. 11. 17 @ Zenith, Paris >

さて、世の中のブログには良いブログとそうでもないブログとがあって、一般的にはヒット数の多いブログが「良いブログ」ということになるのだと思う。

そういう視点で見れば、オレのこの「ライブ道」は世間的にはお世辞にも「良いブログ」とはみなされないであろう。ナンとかランキングに参加しているわけではないので実態はわからないが、数を競えるようなブログではないことくらいは理解している。もっとも、いまや世の中的にはマイナーな分野である洋楽をテーマにしているのでせいぜいそんなモンだろう、というのがオレ自身の言い訳ともなっている。こんなブログでも毎日かならず何十人の人たちが立ち寄ってくれる。その中の何割かの人たちはたぶん繰り返し読んでくれているのだと思うと、いかに「日記風駄文」とはいえ続けていくモチベーションとしては十分だ、と思うのだ。

ところで今回は、そういった「ぬるま湯」から「言い訳のできない世界」に自分自身を投げ出す試みにチャレンジだ。

調べたわけではないが、世の中には「パリ情報」ブログとか、「食べ歩き」ブログとかが、ゴマンと存在しているはずだ。これも想像に過ぎないが、こういった「パリ情報」とか「食べ歩き」等のブログのヒット数は、もしそれが優れたものであればかなりのスコアに達するのではないか、と思う。そう、今日のテーマは「ライブ道」パリ食べ歩き編、である。ついにこのブログも、メジャーなテーマに手を出すことで世間の荒波にもまれる洗礼をあびる日が来たのである。

その日のライブは豪華ラインナップであった。トリを勤めるのが The Kooks。そしてその前が CSS、Mystery Jets と続き、トップバッターは今注目の White Lies である。チケットもちょっとだけ高かった。会場はパリ北東部の音楽街シテ・ド・ラ・ムジークにある Zenith (ゼニート)という初めて行く大箱だ。

もちろん一番のお楽しみは White Lies である。

今年のレディング・フェスティバルでなかなか良いステージを堪能できたこともあって、勢いのある今年のうちにぜひもう一度見ておきたいと思っていたのだが、うまく念願がかなってパリにやってきた。開場と同時に入場し、彼らの登場を待った。はたしてパリで人が集まるのかな、といらぬ心配もしてみたが、結果はオープニング・アクトにもかかわらずまずまずの入りで、観客も熱演に大喜び。シングル曲になれば皆が合唱するなど、むしろ驚いたほどである。オレも大きな声援と、そして拍手を送った。良いライブであった。

さて次は Mystery Jets か、と思った瞬間に、猛烈な空腹感に襲われた。普段のライブ鑑賞では、だいたいステージ直前にピッツエリアなどで適当なものをかっ食らうのが常である。とにかく時間勝負だ。そもそも「ライブ道」と「食い歩き道」は相性がわるい。オレがパリにしばらくいるのにほとんどまともなレストランを知らないのはライブ道求道者として避けがたい宿命ともいえる。

だが今回は違うぞ。会社にいるステーキ博士のフランス人社員(生きていくうえで可能な限りすべての食事はステーキにすることを心がけている怪人)から聞いていた「パリで一番おいしいステーキ屋」が、実はこのシテ・ド・ラ・ムジークのはす向かいにあるという。オレ自身も、日本に帰省するたびにまずは韓国焼肉店に飛び込むほどの肉好きを自負している身だ。この日の夕食は、夜中まで営業しているというこの店にすでに決めていた。予約はしていないが、まあなんとか入れるだろう。今夜は豪華ライブ+豪華ステーキと豪勢なことこの上ない二本立てを予定していたのである。

だがいかんせんスタートが早かった。会社を終えて一目散に会場へ。首尾よく White Lies に間に合ったが、昼も忙しくて朝から何も口にしていない。演奏後会場を見回してみると、いい加減な作りながらも意外とおいしそうに見えるサンドイッチ(フランスパンに何かはさんだもの)を売っているではないか。しかしここで何か食べてしまっては負けだ。かといって、一回会場を出てしまうともう中には入れない。

1分間の熟慮の末オレが下した結論は、「メシ優先」という、とてもライブ道求道者とは思えないものでもあったが、逆に言えば Mystery Jets 以下、ステーキに負けたということである。かれらにもオレを引き止めるくらいの力を養ってまだまだがんばってもらいたい、というのがオレの捨てゼリフだ。どっちにころんでもライブとメシは相性が悪いことが再確認できたが、ライブが無ければこんなに家から遠いところまでメシ食いにはやってこなかったとも言える。

*パリ 肉屋情報

AU BOEUF COURONNE (オ・ブフ・クロネ=王冠牛) www.gerard-joulie.com/boeuf.htm

聞けば今回の会場などがある音楽街一帯は、その昔パリ市の屠殺場だったということで、おそらく今でも上等の牛肉が入手できるルートを持っているのに違いない。オレは 500グラムのステーキを頼んだ。すごくうまかった。平らげたが、極度に膨れた腹をさすりながら、やはり胃腸の丈夫でない日本人の中年サラリーマンにはすこしばかり無謀だったことを後悔したりもした。Zenith とか、Trabendo などでライブを観るときはまた立ち寄りたい、と思う。350グラムのほうで。

ところで、「食べ歩きブログ」には欠かせない「お皿の写真」を撮ることをすっかり忘れていた。ま、とりあえず上のサイトから想像してください。

Zenith_009_1

@ Zenith

やっぱり肉の写真よりはこっちのほうが良い、と自分でも思う。ブログのヒット数向上を狙うのには向いていないかもしれないけど。

とりあえず「パリ食べ歩き編」、一回で終了します。

White Lies その1

White Lies その3

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